実は、建築後10年ちょっとして、屋根雨漏りのお医者さんに雨漏り修理をご依頼くださったお客様のご自宅を見せていただいたときに唖然としたことがあります。
その住宅は、大きな地震にも耐えられるような耐震保証を謳われている住宅で、パッと見はとても立派なものでした。間違いなく、通常よりもかなり割高なお金を出して、その住宅を建てられたのだと想像されました。
ところが、実際に雨漏り修理をする過程で壁の内部を拝見させていただく機会があったのですが、実はその内部は、耐震性を上げるために、既定ではこれだけビスを打たなければならない、とされていたビスの半分もビスが打たれておらず、耐震性が高いどころか、耐震性など謳っていない一般の住宅よりも弱いであろうと考えられ、そこまで強くない地震であっても、家が崩れてしまうと感じられました。
そしてもし、それをきちんと解消しようとするならば、家全体をバラシてやり直す、くらいの大規模な工事になることが予想されました。
そんなことも実際にあるわけですから、10年の瑕疵保証があったとしても、それが正解かどうかは分かりません。
しかし、少なくともある程度の強度の家にしなければならないことは間違いなく、供託金を一軒ずつ積んでいくと相当な負担になりますから、基本は保険に入ることになります。
保険に入るのであれば、保険の担当者がきちんとテストをしてから保険がかけられることになるので、そういった意味でも、一生に一度の家を建てる、という一戸建てのオーナーさんにとっては、本当にありがたい法律だと思います。